むりむりちゃん日記

私が孤独なのは私のせいではない

お話を聴く会が終わりました🌷①

お話を聴く会が終わりました🌷①

 

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かわいいみんな

 

参加、応援、見守り、知っていてくれた方々、読んでくれているみなさま。
ありがとうございました。

振り返りを少しと、考えたことを少し、2回に分けて書きます。

 

当日は、二人の方が話してくれました。

 

一人は、関西の芸大に通う4年生。かよちゃん。


「こぶりでどっしりとした椅子(一人掛けのソファー)を作りたい!」というところから出発して、

「それってどういうの?」

「いったいなあに??」

という周囲の疑問に、自分でも自分に問い続けながら、また答えるようにして、

  • 「こぶりでどっしりとした猫の画像」を見せてイメージを膨らませたり、
  • 素材の観点から、「皮よりも布が近い……」とか、
  • 「『もふもふ』は行き過ぎ……」

 

・・・と、自分の作りたい「こぶりでどっしりとした椅子」に近づけていった。

かよちゃんの「こぶりでどっしりとした椅子」という言葉に、聴き手のみんなはトキメキが止まらず、さらに、
「こぶりでどっしりとした猫の画像!」とか、

「もふもふ……ではない」とか、

かよちゃんから飛び出すワードに魅了されて、そのたびにきゃーきゃー言いながら一緒につぶやく……。


その様子を見ていたteraco(本日の場所)のさくらまみさんが笑いながら、

「みんな、言葉が好きね~」
そう言われて、ハッ! とするみんな。
そうか~そうかもね。本日の共通点。


そして私は、<自分が知っていたかよちゃん>と、<椅子をジャーンと作り上げちゃったかよちゃん>が、この時ふわっとつながった気がしたのでした。

別につながらなくてもいいし、<私が知っていた(主に高校時代の)かよちゃん像>なんて私の中でのものに過ぎないし、たとえその全部がばらばらでも、断片的でも、それらは全部まさに「どっしりとしていて」魅力的だったから、私はそんなことは気にしていないと思っていた。
でも、やっぱり<大学生になって、あれよあれよという間に椅子まで作っちゃうかよちゃん>(大工専攻でもないのに!)は、私にはわかるようでわからない、まるで手の届かない未知の場所に飛んで行ってしまったようで、私はあこがれとともに、寂しさのようなとまどいのようなものを感じていたらしいのです。

私自身のあまりの変わらなさと比べたのかもしれない(わからない)。


それが、まみさんにかけられた「みんな、言葉が好きね~」という一言で、

ばらばらに見えたいろんなことが一本の線でつながったような気がした。

言葉がまず初めにあって、それを手掛かりに進めていくというやり方は、まんま文系の人の手探りのあり方だし、私が椅子作りに取り組むとしてもきっとどこかでその手順をふむだろうと予測できたし、つまり、かよちゃんは変わっていなかった。(変わっていてもいいのよ)

むしろ、かよちゃんのそれは純粋すぎるほど純粋で、「言葉フェチ」に近い、ある意味でとても不器用でなりふりかまわない自分の持てる限りの力を尽くした人の方法だと思ったら、愛おしくてたまらなくなった。


そしてこれが、「自分で考えてやる」ってことだし、自分の感覚と知識と経験と意思と、とにかく自分を信じてやるってことだと思ったら、その純粋性と「ただやる」ということのシンプルさ、そしてやり通すことのすごさのすべてが尊すぎて唐突に泣く(泣いてる)。


ただやりたいからやるんだ。どうしても頭の中に浮かんで消えないから作るんだね。なんで? なんて無いんだね。

 

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「こぶりでどっしりとした椅子」製作途中①

 

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「こぶりでどっしりとした椅子」製作途中②


お手本があるわけでもなく、師匠がいるわけでもない。完成に至るまでの、その像が見えなかった約10カ月の間の不安や恐れ、先の見えなさ、その中でもやり続けるにはどんな思いがあったのだろう・・・

というのは、本人以外には想像もつかないことだと思う。
仲間は8人いたと言うが、それぞれがみんな自分の椅子を作っているのだから、やっぱりみんな一人なのだろう。果てしない原っぱみたいな場所に一人で、ただやるしかない。すごい。

 そしてついに・・・

 

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こぶりでどっしりとした椅子完成ジャーン!

 

その後の卒業制作で作った「誰もまだ見たことのなかった太鼓」に至るキーワードは、「コミュニケーション」、「対話」、「技術不要」、「場」、「道に置きたい」だったんだって~。

ジャーン!!

 

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側面も叩けるの。小さい子どもがさわったりしていた。そして見て!後ろの絵…かわいすぎてもう泣。

 

絵を描いていたかよちゃんも、高校時代「先生の授業好きです~」と言ってくれていたかよちゃんも、「こぶりでどっしりとした椅子」を作ったかよちゃんも、「誰もまだ見たことがなかった太鼓」を作ったかよちゃんも、全部すごくて全部いいと思っていたし、別に「一本につながる線」はなくてもいいのだけど、それらのなかに何があるのか私は知りたかったのだと思う。

それぞれにどれも単なる思いつきではなさそうなものがあって、私はそれがどうしても知りたかった。

だってそれらはやっぱり「どっしりとして」いたから。

お話を聴いてわかったのは、かよちゃんは、言葉でも、言葉でない形でも、「対話」ということに向かっているということだった。見せてくれた卒業論文でも、「太鼓」でも、そしてこれから先も。

ところどころ、私の考えてきたことに重なる部分もあるな~と思ってみてすぐに、いやいやとてもかよちゃんには及ばないなとわかる。

かよちゃんの、外にひらいていて、あちこちに伸びているところはすごい。

それを、私も目指したいと思う。

 

②につづく

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いつかの大学祭でかよちゃんが描いてくれた私。にてる~ かよちゃんはにがおえ好き