むりむりちゃん日記

私が孤独なのは私のせいではない

「誰も悪くない話~書き終わったらお礼メールします~」

昨日はよい日だった。

約一年間通っていた(り行かなかったりしたけど)学校の最後の日だった。

終わったからか、しんみりと思い出すことなどもあったりして(感傷癖)、今日はそういうことを書こうと思って家を出た。

 

まだあまりまとまっていないけど、少しリラックスしたら出てくるような気がする。あんまり真剣になりすぎないようにして、するするっとほどけていくようなことがいい。

 

そう思って決めた喫茶店に向かって家を出た。はずだった。

 

マンションのエレベーターを降りたところの正面にある郵便受けに貼り紙がしてあった。

〇〇号室の方、宅配ボックスの引き取り期限なので早急に受け取って下さい。管理人より

 

何度見てもそれは私の部屋の番号だった。

え? 不在票なんて最近入ってなかったけど。

郵便屋さん……(疑)?

近頃忙しくしていたり、実家に何日か帰ったりもしていたものの、郵便ポストは一日か二日置きには確認していたし、たしかにそんな素敵な案内はなかった。

(入っているのはピザとマンションと塾の広告と水道修理のマグネットと年金年金年金はらえ!!!笑)

 

うっすらうれしい気持ちと、誰からだろう~💡とだいたい当てられる自信と、たびたび目にしていた管理人から問題アリ住人への注意がまさか自分のポストに貼ってあるという恥ずかしさがないまぜになったような気分でそそくさと貼り紙をはがして宅配ボックスに行った。

部屋番号を押すと2番のボックスが光った。本当に宅配便は届いていた。

 

ボックスを開けるとそこには両手で抱えるサイズの箱が入っていて、外側には丁寧にかわいい包装紙がかけられていた。

送り主を見たら名古屋の伯母さんだった。

やっぱり!!!💡💡💡

 

それには思い当たるふしがあったし、ちょうど家を出る直前に考えていたのが伯母さんのことだったので、納得で満足な答え合わせって感じだった。

ついでに中身をすぐに当ててみる。たぶん食品だと思う。えーっと、贈り物系のお菓子とか特に名古屋名物とかじゃなくて、普通に生活に必要系の。コープ系の。

それは、私が関西にやって来て一人暮らしを始めた6年前から変わらない、おばさんの気まぐれ期か、私が手紙を送った直後に到着する(四季じゃない)季節のものだった。

 

前回はたしか9月で、大きなリンゴが2つとアルファベットチョコが1袋入っていた。

私はリンゴを一個ずつ持って友達に会いに行き、皮を剥いてもらってそれぞれの家で一緒に食べたのだった。

「リンゴを送ってくれる伯母さんがいるなんていいね」と言われたり、

おいしいね~🍴 と一緒にニコニコ笑って食べた。

書きながら思い出してきた。いい思い出。

 

箱を抱えた瞬間から、もうみかんみたいなにおいがしていた。

みかんよりもっと濃い柑橘のにおい。

日付を見て仰天した。

管理人に早く引き取りをと注意されるのは相当の期間だと覚悟はしたけど、

伯母さんは4月2日に送ってくれていて3日の夕方に届く指定がされていた。

 

今日は4月15日。

嘘っ。

考えたくはないけど色々なことが一気に頭の中を駆け巡る。

ほぼ2週間この箱はずっとここにあったわけ?

4月2日や3日って私は一日中忙しくてばたばたしていたけど毎日ここの前を通っていた。その間もずっと…? 

そしてその後家を空けていた数日間や、戻ってきてからもずっと……?

いや、でも郵便屋さん………まじで??⤵⤵⤵

 

にわかには信じられないけど、何度どのように考えてもまあそうなのだった。

エレベーターは、私の不審と、いやでもそうだとしても私は悪くないよなという自分の自堕落を反省しない方向にもっていく思考を乗せて急上昇していく。狭い空間には箱からしみ出したあきらかにかぐわしさをこえた境地の芳香が立ち込めていく。

 

しかし自分の住む階に到着した時、私はまだ事態を甘く見ていたのだと思う。

私は箱を玄関に置いて、そのまま予定していた通りに行動したかった。

書きたいことも、場所も時間も、そこでしたいことも(喫茶店の人と喋りたい!)決まっていたから足止めされるのは気に食わなかった。

 

ただ、箱の中に入っているだろう手紙だけは早く読みたいと思った。

私はあることの返事を待っていたし、そこには答えが書いてあるはずだったから。

いよいよエレベーターのドアが開くときには、包装紙だけバリバリバリッと盛大に剥がして中身の確認だけをする空想をして笑った。

バリバリバリッ。

(これは、友達が夜中ばあちゃんの枕元にクリスマスのプレゼントを置いてそおっと部屋を出た瞬間に部屋の中から聞こえてきた音と今の自分を重ねたもの。……待・て・な・い!!! みたいな感じ笑)

 

しかしそれにしても「かわいい包装紙」が不審を呼んでいた。

なんだろうこの贈り物チックな装い。いつもの「季節のもの」(in段ボール)とは一線を画するようなたたずまい……。

もしかして……

本の出版祝いのお菓子かな!💡

あるいは、出版記念お話会用のお菓子かな!!💡💡 

みんなで食べなよ的な、伯母さんのお心遣いかも……❤❤❤

そう。私は本を出版することにして、4月20日に記念のお話会をする予定なのだった。

(くわしくはコチラです~🍎)

 

murimurichan.hatenablog.com

 

そしてその案内の葉書を伯父さん伯母さん夫婦に出していた。

名古屋から大阪は遠いけど来てほしかったし、応援してほしかったからそう書いたのだった。

伯母さんにはたびたび書いたものを渡したり送ってはいたけど特に反応はなかった。

教員をやめて以来(しかもなぜやめたのかイマイチ不明な)姪が何をしているか、伯母さん達に知っていてほしかったし、応援してほしかった。

夫も子もいない私が親戚とかかわるのは難しく、どんどん疎遠になっていくことへのさみしさや、でもしたくないこと、このやり方だったらいいと思えること……などいろいろあった=つまり(私が)うるさい!! ……;:*#><}$%~~!??!

 

・ただ人を加害せず、加害されず、断絶もしないでゆるくつながりながら生きていきたいだけ。

そして、

・この一年をかけて、友達や外部の人を相手として「仲間」を見つけよう、見つけたい、見つけつつある……という実感を持ちつつある私は、家族や親戚をそこから置き去りにするのは、なんかほんとに置き去りって感じで変な気がしたのだと思う。

 

伯母さん達へのお話会のお誘いと本出版のお知らせは、家族を巻き込むそのはじめの一歩のような、その一環のような気がしていた。

理解はされなくても、何をしているのか知らせ続ける……。期待しないで。

 

そういうわけで、私は伯母さんからの返事を待つともなく待っていたのだった。

(ちょうど出かける前に妹にお話会の話をしていて、伯母さんのことが話題に上がっていた。)

贈り物をわざわざ送ってくれたということは、返事は「欠席」かなと私は落ち込む前に急いで予測した。心の準備は早い方がいい。

(結婚式的に出欠の回答を厳密に求めるようなものではないです!)

 

コートを脱ぐことも忘れ、私は部屋の廊下に座り込んでバリバリバリッと包装紙をはがした。

すると、海苔の箱が出てきた。

(ジラスナ~笑。すみません。もうちょっとで終わります。)

のり?!

いやいやいやそりゃないっしょ、お中元? 的な? あるいは海苔の名産地に行ってきたよ風の? リアルお土産???

 

頭では、「グッズを詰め込んだのが海苔の箱だったからわざわざかわいい包装紙をかけてくれたのだ」ということがわかりながらも、あれやこれや空想を飛ばして楽しんだ。

そのなかには本当に中身が海苔だった時のことも想定して、海苔を生かした料理を楽しむ映像と、いやそれでもやっぱりその瞬間がっかりしてしまいそうな自分に対してそれはずうずうしいのではないかと点検して、魔女の宅急便で伯母さんからニシンのパイが届いてあけすけに「私これ嫌いなのよね」と言い放つ姪が重なって苦笑した。

そんなことってあるあるって思う。もらっといてヒドイ・・・って思うけど、好意をむげにする素朴さが炸裂する瞬間がある。

悪いんだけど、悪くないんだよな誰も……(そんでニシンのパイってなんだ……)。

 

中身はいつもの(四季じゃない)季節のものだった。

固形スープとか、ひじきとか、わかめとか、チャプチェの素とか、炊きこみご飯の素とか栗かのことかクッキー。

それから、やはりポンカンと伊予柑が1つずつ……?

申し訳ないことにポンカンの上の方はグチョッとなっていた。強いにおいはそこから漂っているようだった。それでも2週間も箱の中に入っていたにしては無事なほうだというべきなのかもしれない。

 

クッキーの箱には手紙が貼り付けられていた。私はポンカンの救出を中断してクッキーに飛びついた。そこには、「お手紙ありがとう。好きなことを仕事にしていくって大変ですね。本ができたら読ませてくださいね。心配性の伯母さんより」と書いてあった。

 

やっぱりがっかりした。言語が違う。私たちはいつも少しずれている。

私が求めていたのは、「お話会に行くよ」OR「本を買うよ!」という一択だったのだ。

むずかしい。世間はあちらの側にあって、その言葉と私はいつもずれているということを実感する。あー。あー。あー。って思ってしまう。

手紙を書けばすぐに返してくれる返事のことや、その時の葉書一面をうめている時候の挨拶(のみ)が次から次に思い出された。

わかっている。「誰もがあなたのように書けるわけではない」と友達に言われたことは一度や二度ではない。そのことはさみしくもあったけど、相手が私をみとめて言ってくれた言葉だということも十分にわかったからありがたく覚えている。

言葉がすべてじゃないし、人と言葉を共有していると思うべきでもないのだということについても、一時の絶望を通り過ぎて今は静かに納得もしている。

それでもやっぱりこれか、ここなのか、という落とし穴は日常にぼこぼこあいているのだった。

 

うすくなった意識の中で、手だけが箱の中をかき回していた。

とりあえず腐り始めているポンカンを出さなければ。

ふと、ポンカンと伊予柑の隣に緑色の丸い物体が置かれているのが見えた。

おや? これは何だろう。

一瞬、粘土か彫刻の作品かなと思った。伯母さんは俳句を作っている人だけど造形のほうに手を伸ばしはじめたとしてもまったく不思議ではなかった。それはとても豊かで尊敬する、私の好きな伯母さんの嬉しい想像だった。

触ってみると粉にまみれている。

…丸形の……ん? もしかしてこれ……

ポンカンじゃね?!?!?! ぎやーーーーーーーっっっ

 

誰もwる区内誰もわるくない誰も悪くない!!!!!!(指引っかかる~w)

私は念仏のように唱えながら、原形を失って造形作品のようになった抹茶色の粉だらけのポンカンをそおっと取り出した。落ち着いて。落ち着こう。

嵌めたままにしていたからすぐに緑の粉がついた手袋を見てすぐさまうううわーーーーーーーっとなり、一気にパニックが訪れる。

いやこれ何なのカビ? さわったらダメなんじゃないのばい菌デショ? こわいやばいこわいやだきもい……;:*#><}$%~~!??! といつもの潔癖を発症してすぐに両手を洗濯機に放り込み、床に少しも(いち粉も……うえっ)落ちてくれるなと鬼の形相ですべてを拭き取り(もっかい手袋で)、緑色のポンカン(元)をごみ袋に捨てて海苔の箱も捨ててようやくフー―――ッとなった。やれやれ。

 

この出来事のすべてによって外出する意欲をなくし、でもこの誰も悪くない話を絶対に書いてやるんだと決めて、部屋で書いています。

化粧したのに。髪巻いたのに。タイツもはいて重たいリュックにもろもろの準備したのに。

 

書いたらいろいろ、なんか伯母さんは全然悪くないんじゃないか っていう気がしてきました。(責めてたんかい。)

本買ってくれそうだし、どっちにしても私は今度名古屋に帰った時、ばあちゃんのところに行って枕元に本を置いておこうと決めているし(みんなが読めるように)、まあいいや。

とにかく、ここでこれを読んでくださるみなさんがいるので大丈夫になりました

いつもありがとうございます。

 

明日は(大丈夫な方の)ポンカンと頑丈な伊予柑をもって友達に会いに行こうと思う。

 

そして昨日のお話は次に書きます🌷🌷

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今年は花見をよーけしたな~(名古屋弁)。

この写真も花見に入れる。このあと鶴舞公園に行きました。🌸